甘やかされてひねくれて

　こんばんは、おとのくもりです。
　
　ABEMAで放送されている「声優と夜あそび」という番組を皆さまはご存じでしょうか。何を隠そう、声優というコンテンツに片足を突っ込んだ私を、完全に引きずり込んだ思い出深い番組なのです。平日22時から放送しておりますので是非視聴してみてください。（金曜日に平日放送の番組を紹介するのもどうかとは思いますが）

　ABEMAさんのサイト→https://abema.tv/
（仕様よくわかってないんですけど、こんな感じでいいんでしょうか？）

　本題に入りますが、無料・会員登録なしにもかかわらず、充実しているABEMAさんのサービスをはじめて体験した時、私はかなり衝撃的でした。「夜あそび」（邦楽に疎い私は、この略称だと会話内で誤解を招くことを知ったのは最近だったのですが、それはともかく）についてのみ言及しますが、この番組、去年まで見逃し視聴が1週間無料開放されていたのです。

　4年目に突入する今季からは、見逃し無料配信がなくなってしまいました。見逃し視聴1週間無料開放制は、ABEMAさんのコンテンツの多くに見られるサービス形態なのですが、今期からの「夜あそび」に関しては、有料会員登録（月960円くらいだったはず）をしなければ、リアルタイム以外で全編を視聴することは叶わなくなってしまいました。

　当然、会員登録をせずに視聴していた人の中からは、夜あそびの見逃し視聴1週間無料開放制の復活を求める意見が見られました。

　このことについて、私の中には一つのジレンマが生まれました。

　そもそも私は月額有料の会員サービス（アマプラとかプレミアム会員だとかメンバーシップとか、サッカー関連で言うとDAZN、スカパー、WOWOWとか）に、お試し無料期間以外で加入した経験がないのですが、そのことはある種の劣等感となって私につきまといます。好きなコンテンツに金銭的な面で大きな貢献を果たしていない私が、配信者、製作者の厚意に甘えている図式が、私の脳内には浮かんでしまうのです。

　甘やかされた素直な自分は、無料サービスの拡大を声高に叫びます。ひねくれた見方をする本当の自分は、無料サービスを拡大させようとすることに引け目を感じます。まさにアンビバレント。どちらも純粋な自分の感情であるだけに、思考は空回りするばかりなのです。

　最終的に、夜あそびに関する私の態度は、ABEMAさんの決定を尊重する、というところに落ち着きました。リアルタイムで視聴していて感じたのですが、巻き戻すことのできない、その瞬間の貴重さを大事にできる、2000年代チックな雰囲気漂うサービスの受け方は、どこか懐かしく面白いものです。便利すぎる世の中だからこそ、少々の不便を許容するくらいの心の広さを持ちたいな、と思ったのです。

　我ながら、ジレンマをうまくごまかすことができました。めでたしめでたしオールイングッド。しかしまあ、同じ世紀にさえもレトロを感じてしまうほど、月日は百代の過客なのでした。

　適度に夜あそびしつつ、皆さまご自愛ください。
　

　

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